戦いすんで日が暮れても

まもなく70代に突入するおばさんの本音

嫁に行く

次女がアメリカ人と結婚したのは私が3度目の再婚をした翌年だった。そう振り返るとその頃、結婚して所帯を持っていたのは長女だけだったか。末娘が無事、大学に進み家を離れ、自分一人の生活になり、時々、訪れる夫(まだ夫ではなかった)‥近所の目もあるし、そろそろケジメをつけないとなんて思ったのは確かだった。独り身の方が楽だと思っていたのは私より彼の方だったに違いないが。

ようやく子育ても終わり、あと数年で就職してくれたら心からの開放感を味わえたはずなのに再婚に踏み切った。

なぜなんだろう‥神様が与えてくれた結婚と言い切っていたけどそう思いたかっただけかもしれない。周りの人たちは50代になった私の再婚に驚いていた。今となっては右にも左にもましてや後ろになんかいけない状態だった気がする。年月というのはそんなふうに曖昧にしてくれるのがいい。


子供の頃からの嫌なこと、悔しかったことばかり幾つの時だとか、横に誰がいたとか、しまいにはああ言っただの言われただの記憶力自慢みたいに話していた私。

幼馴染に「あなたの話を聞いているとおとぎ話のようだわ。」と言われたこともあったっけ。

最近になって結構、自分の記憶と娘たちの記憶の間にズレが生じていることがあり、「もしかしてコレって‥。」と不安になることもある。

ならば過去に取り憑かれていてはまずいと思いはじめた。

それでも人生は戦いだったし、日は暮れようとしているけれど思い出半分、楽しみながら残りの人生、トライしていきたい‥と願う。

@Children’s Museum in Indianapolis